夜職はローン組めない・賃貸の審査が難しい?見られる項目や審査通過のコツ

夜の仕事をしていると「ローンが組めないのでは」「賃貸契約ができないかも」と不安になる方も多いのではないでしょうか。
確かに夜職の方は一般的な会社員と比べて審査が厳しくなる傾向がありますが、絶対に無理というわけではありません。
実際には、安定した収入を証明できれば夜職の方でもローンを組んだり賃貸契約を結んだりすることは可能です。大切なのは正しい知識を持って、適切な準備をすることです。
今回は夜職の方がローンや賃貸審査で直面する課題と、その解決策について詳しく解説していきます。
夜職で働くとローン組めないって本当?

夜職の方でも適切な準備をすればローンを組むことは可能です。重要なのは金融機関が求める条件を理解し、必要な書類を整えることです。収入の安定性や勤続年数、確定申告の状況などが審査で重視されます。
ここでは審査で特に注目される項目について詳しく説明していきます。
夜職で働く人がローンを組むケース
夜職の方がローンを組む主なケースとして、以下のようなものが挙げられます。
- 美容整形にまつわるローン
接客業である夜職では外見が重要な要素となるため、美容整形やエステの施術費用をローンで支払う方が多く見られます。顔や体型の美容手術、レーザー脱毛などの費用は高額になりがちで、分割払いが利用されています。 - デンタルローン
お客様と近い距離で接する夜職では、美しい歯並びや白い歯が重要視されます。インプラント治療、歯列矯正、セラミック治療などの自由診療は保険適用外で高額になるため、専用のデンタルローンが活用されています。 - マイカーローン
深夜の勤務や遠方の職場への通勤、お客様への送迎など、車が必要不可欠な場合があります。公共交通機関が利用しにくい時間帯の移動手段として、自動車は重要な役割を果たします。 - カードローン
収入の変動が大きい夜職では、月末や閑散期の生活費補填として利用されることが多く見られます。また、急な出費や仕事に必要なドレス代、ブランド物や美容代などの資金調達にも活用されています。審査が比較的スピーディーで、担保不要という特徴から、多くの夜職の方が利用している現状があります。 - 住宅ローン
家賃を払うよりも今後の自分の収入の変動に合わせ、若いうちに家を購入してしまうキャバ嬢も中にはいます。夜職だと生活リズムが一般的なものではなく周りとのトラブルを避けれるメリットもあります。
夜職の人がローンを組むときに見られる項目
金融機関がローン審査で重視するのは、主に返済能力の安定性です。夜職の方の場合、以下の項目が特に厳しくチェックされます。
- 年収の安定性
過去3年間の収入推移を確認され、収入が安定しているかどうかが判断されます。月によって収入に大きな変動がある場合、リスクが高いと判断される可能性があります。 - 勤続年数
同じ店舗で長期間働いていることで、安定した雇用関係があることを証明できます。転職を繰り返している場合は、収入の継続性に疑問を持たれることがあります。 - 健康状態
夜職は不規則な生活になりがちで、健康面での不安を指摘されることがあります。団体信用生命保険への加入が必要な住宅ローンでは、健康診断書の提出を求められる場合もあります。 - カードローン等の他の債務状況や返済履歴
クレジットカードの延滞履歴や消費者金融からの借入があると、審査に大きく影響します。特に夜職の方は現金収入が多いため、生活費をカードローンで賄っているケースもあり、既存の借入額や返済状況が重視されます。
ローンを組む際には確定申告書や所得証明書による収入の証明が必須です。
夜職の場合、給与明細だけでは不十分とされることが多く、税務署に提出した正式な書類が求められます。これらの書類が整っていないと、審査の段階で不利になってしまいます。
夜職はローン組めないと言われる理由

夜職の方がローン審査で不利になる理由として、収入の不安定さや職業への偏見などが挙げられます。
ここからは、夜職がローンを組めないと言われる理由について解説していきます。
収入が不安定
夜職の収入は変動が大きいことが、金融機関にとって最大の懸念材料です。一般的な会社員のように固定給ではなく、お客様の入り具合や歩合制により月収が大きく変わることがあります。
さらに、夜職は現金収入が多いため、正確な収入額の把握が難しいとされています。チップやタクシー代など、現金で貰う事も多いので全ての収入を正確に申告していないのではないかという疑念を持たれることもあります。
このような理由から、金融機関は夜職の方に対してより慎重な審査を行う傾向があります。
社会的信用度の低さ
夜職に対する社会的な偏見や先入観も、ローン審査に影響を与える要因の一つです。金融機関の中には、夜の仕事を不安定な職業として捉える傾向があり、審査の際に厳しい目で見られることがあります。
これは必ずしも合理的な判断ではありませんが、伝統的な金融機関ほどこのような考え方が根強く残っている場合があります。特に地方銀行や信用金庫では、保守的な審査基準を設けているところも少なくありません。
また、夜職の方は健康面での不安も指摘されることがあります。不規則な生活リズムや夜勤による健康への影響が、長期的な返済能力に影響するのではないかという懸念を持たれる場合があります。
書類不備や申告漏れの問題
夜職の方に多いのが税務申告の不備です。確定申告を怠っていたり、収入を過少申告していたりすると、正確な収入証明ができません。
金融機関は公的な書類による収入証明を重視するため、これらの書類が整っていないと審査に通ることは困難です。
さらに、夜職特有の経費計上についても理解が必要です。衣装代やヘアメイク代、アクセサリー代などの必要経費を適切に計上することで、正確な所得額を算出できますが、これらの知識がない方も多いのが現状です。
夜職の人は賃貸の審査も注意

夜職の方が賃貸物件を借りる際も、ローン審査と同様に厳しい審査を受けることがあります。家主や不動産会社の中には、夜職の方への貸し出しを敬遠するところも存在するのが現実です。
これは収入の安定性への不安だけでなく、生活リズムの違いによる近隣トラブルの懸念や、職業に対する偏見が影響していることがあります。しかし、適切な準備と対策を行えば、賃貸契約を結ぶことは十分可能です。


夜職の人がローンや賃貸の審査を通過するには?

審査を通過するためには、収入証明の準備や信用度向上など、様々な対策が必要です。
ここからは夜職をしている人がローンを組んだり賃貸の審査の通過率を上げる方法をお伝えしていきます。
確定申告を毎年しっかり行う
毎年の確定申告は、夜職の方にとって最も重要な信用構築の手段です。正確な収入を申告することで、金融機関や家主に対して誠実さをアピールできます。
確定申告を行う際は、全ての収入源を漏れなく申告することが大切です。複数の店舗で働いている場合は、それぞれの収入を合算して申告します。また、必要経費も適切に計上することで、正確な所得額を算出できます。
さらに、確定申告を税理士に依頼することで、書類の信頼性を高めることも可能です。専門家が作成した申告書は、金融機関からの信頼度も高くなります。
貯蓄残高を増やして安定性をアピール
十分な貯蓄残高があることで、返済能力や家賃支払い能力をアピールできます。通帳の残高が多いほど、審査において有利になります。
理想的には、借りたい金額の2割以上の頭金や保証金を用意できると良いでしょう。住宅ローンの場合は物件価格の2割、賃貸の場合は家賃の6か月分程度の貯蓄があると安心です。
また、定期預金や積立預金を利用することで、計画的な貯蓄習慣があることを証明できます。毎月一定額を貯蓄していることが分かれば、家計管理能力の高さもアピールできるでしょう。
信用情報を清潔に保つ
クレジットカードの支払い遅延や携帯電話料金の滞納は、信用情報に悪影響を与えます。これらの支払いは確実に行い、信用情報を良好に保つことが重要です。
既に延滞履歴がある場合は、完済してから一定期間(通常5年間)待つことで、信用情報から削除されます。その間は新たな延滞を起こさないよう、十分注意しましょう。
また、クレジットカードの適切な利用も信用度向上に役立ちます。限度額の3割以下の利用に留め、毎月確実に返済することで、良好な利用履歴を積み重ねることができます。
保証人を立てる
信頼できる保証人を立てることで、審査通過の可能性を高められます。特に安定した収入のある親族に保証人になってもらえると、大きなプラス要素となります。
保証人には連帯保証人と保証人の2種類がありますが、一般的には連帯保証人の方が審査上有利です。保証人の収入証明書や印鑑証明書なども併せて準備しておきましょう。
専門業者を利用する
夜職の方の審査に慣れた専門の不動産会社や金融業者を利用することで、審査通過の可能性を高められます。
これらの業者は夜職の方の事情を理解しており、適切なアドバイスを受けられます。一般的な業者では断られやすい案件でも、専門業者なら柔軟に対応してくれる場合があります。
住宅ローンの場合は、ノンバンク系の金融機関も検討してみましょう。銀行よりも審査基準が柔軟な場合があります。ただし、金利が高めに設定されていることが多いので、条件をよく比較検討することが大切です。
また、夜職専門のローン仲介業者も存在します。これらの業者は複数の金融機関と提携しており、個人の状況に最も適した融資先を紹介してくれます。自分で金融機関を回るよりも効率的で、審査通過の可能性も高まります。
職業の書き方を工夫する
申込書の職業欄には、具体的で好印象を与える表現を使用しましょう。
「水商売」「夜職」ではなく、「サービス業」「接客業」「飲食業」「エンターテイメント業」など、より一般的で社会的に受け入れられやすい表現を使うことで、先入観を避けられる場合があります。
例えば、キャバクラで働いている場合は「接客サービス業」、スナックなら「飲食サービス業」、ダンサーなら「エンターテイメント業」といった具合に、業務内容に即した適切な業種名を選択することが重要です。
面接や追加確認の際に詳細を聞かれることもあるため、一貫性のある説明ができるよう準備しておくことも必要です。
夜職の人がローンや賃貸の審査を受ける前に確認する事

審査を受ける前に、本当に必要かどうかの検討や準備状況の確認が重要です。
まずは、ローンを組んだり賃貸の審査をする前に以下の点について振り返ってみましょう。
本当にローン組む必要があるか見極める
ローンを組む前に、本当にその借入が必要かどうかをしっかりと検討しましょう。夜職の方は審査が厳しいことを考慮すると、できる限り現金での購入を検討することも重要です。
住宅購入の場合、頭金を多めに用意することで借入額を減らすことができます。借入額が少なければ、それだけ審査も通りやすくなります。また、月々の返済額も抑えられるため、収入の変動があっても対応しやすくなります。
複数の金融機関を比較検討する
一つの金融機関で断られても諦めず、複数の金融機関に相談してみましょう。審査基準は金融機関によって異なるため、他では通る可能性があります。
銀行、信用金庫、ノンバンクなど、様々な種類の金融機関を検討してみてください。特にノンバンク系は審査が柔軟な場合があります。ただし、金利や手数料が高めに設定されていることが多いので、総返済額をしっかりと計算して比較しましょう。
また、地域密着型の金融機関も狙い目です。地方銀行や信用金庫の中には、地域の事情を理解して柔軟な対応をしてくれるところもあります。
審査に必要な書類を事前に準備する
審査をスムーズに進めるため、必要書類を事前に準備しておきましょう。不備があると審査が長引いたり、不利な印象を与えたりする可能性があります。
一般的に必要な書類は以下の通りです。これらの書類は最新のものを用意し、コピーは鮮明に取っておきましょう。
- 確定申告書(3年分)
- 所得証明書
- 住民票
- 印鑑証明書
- 通帳のコピー
上記だけではなく、勤務先の証明書類も重要です。給与明細書や在籍証明書、雇用契約書などがあると、より信頼性が高まります。フリーランスの場合は、取引先との契約書なども有効です。
信用情報を事前にチェックする
審査を受ける前に、自分の信用情報を確認しておきましょう。信用情報機関に情報開示請求を行うことで、現在の状況を把握できます。
もし延滞履歴などの問題がある場合は、まずそれらを解決してから審査を受けることをお勧めします。問題を放置したまま審査を受けても、通過する可能性は低くなってしまいます。


どうしても夜職の人がローンや賃貸の審査に通過できない時は?

審査に通らない場合の代替案や最終手段について説明します。
どうしてもローンを組みたい場合、賃貸の審査に通らない場合は以下のような方法を検討しましょう。
夜職の人がローン組めない時
住宅ローンが組めない場合は、親族からの借入を検討してみましょう。金利負担がなく、返済条件も柔軟に設定できる場合があります。ただし、贈与税の問題や家族関係への影響も考慮する必要があります。
住宅ローンについては賃貸住宅での生活を継続し、将来的な購入に向けて貯蓄を増やすという選択肢もあります。頭金を多く用意できれば、将来的にローンが組みやすくなります。また、収入が安定してくれば、審査も通りやすくなるでしょう。
マイカーローンが組めない場合は、中古車の現金購入やリース契約を検討してください。リースなら頭金が少なく、審査基準も比較的緩やかです。
美容整形ローンやデンタルローンが利用できない場合は、クリニックの分割払い制度や医療ローン専門会社を利用する方法があります。また、貯蓄してから施術を受けることで、金利負担を避けることも可能です。
夜職の人が賃貸の審査に通らない時
賃貸審査に通らない場合は、礼金や敷金を多めに支払うことで、家主の不安を軽減できる場合もあります。経済的な余裕があることをアピールし、信頼を得ることが重要です。
また、夜職に理解のある不動産会社を探すことも大切です。インターネットで検索したり、同業者からの紹介を受けたりして、適切な業者を見つけましょう。これらの業者は夜職の方の事情を理解しており、相談しやすい環境が整っています。
寮完備の職場では、家賃や光熱費が給与から天引きされることが多く、家計管理もしやすくなります。また、同じ職場の仲間と生活することで、仕事に関する相談もしやすい環境が整っています。
ただし、寮の利用には職場との雇用関係が前提となるため、転職時には住居の確保も同時に考える必要があります。長期的な住居計画を立てる際は、この点も考慮して検討しましょう。

まとめ:夜職はローン組めないは状況による!ローンも賃貸の審査も安定した収入証明が必須
夜職だからといって絶対にローンが組めない、賃貸契約ができないということはありません。重要なのは安定した収入を証明することと、適切な準備を行うことです。
確定申告をしっかりと行い、貯蓄を増やし、信用情報を良好に保つことで、審査通過の可能性は大きく向上します。また、賃貸契約では専門業者を利用したり、寮完備のお店で働く事も視野にいれましょう。
ナイトワーク専門求人サイト「体入ドットコム」では寮完備の求人が多数掲載されているので、賃貸の審査が通らない場合も仕事と住居を一度に確保する事が可能です。
諦めずに準備を整えて、理想の住まいと仕事を同時に手に入れてくださいね。

